クロージングナイト
 2月6日、茨城県県北振興課は、昨年(2016年)秋に65日間開催した茨城県北芸術祭の経済波及効果について発表しました。それによると、県北芸術祭の経済波及効果は、35億3300万円に達しました。また、広告費に換算したパブリシティー効果(広告費換算額)は42億4200万円となりました。

 この経済波及効果の分析は、常陽産業研究所が行いました。総来場者数77万6000人から、アンケート調査結果をもとに、実際の来場者数を21万5000人と推計しました。県内の来場者のうち、日帰り客(15万6511人)を5819円、宿泊(9008人)は2万350円。県外からの来場者は、日帰り(2万9901人)9050円、宿泊(1万9580人)は2万7660円と推計。来場者の飲食代や交通費、宿泊費などを含んだ直接的な経済効果を、23億3800万円としました。来場者の消費活動などを機に、周辺で生産活動が活性化した効果(1次間接効果)が6億9000万円。生産活動が活発化したことで、雇用者の所得が向上したことによる2次間接効果が5億600万円としました。
茨城県北芸術祭と主な地域芸術祭の比較
 パブリシティー効果は、2015年9月30日から2017年1月20日までの16ヶ月間に、県北芸術祭は、述べ3041件のテレビ、新聞、ネットなどの報道、紹介がありました。この効果を実際に有料で行なった場合、42億4200万円の費用がかかったと計算しました。
 しかし、会場が首都圏の一角であり、宿泊客の割合が低いという特性があるため、経済波及効果は相対的に小さくなりました。反面、パブリシティー効果は非常に高く、茨城県のイメージアップに大きく貢献したといえます。