だいちの星座プロジェクト
 8月11日、茨城県北芸術祭の公募作品「だいちの星座」プロジェクト(鈴木浩之+大木真人)の撮影会(学術用語では撮像)が、多くの市民ボランティアの協力を得て県北6市町で行われました。
 鈴木浩之氏は、ミラノ国立美術学院ブレラへの留学を経て金沢美術工芸大学准教授。大木真人氏は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)地球観測研究センターにて、宇宙からのリモートセンシング技術およびそれらの教育・芸術への応用についての研究を行っています。2010年に鈴木准教授が地球観測衛星を利用して地上に「星」を描き始め、2013年より大木氏と共に「だいちの星座」プロジェクトとして種子島宇宙芸術祭プレイベント「こども宇宙芸術教室2014」など多数の実践を行っています。県北芸術祭では「だいちの星座いばらきけんぽく座」として、県北6市町に電波反射器を設置して撮影を行い、各地の星を結んだ「いばらきけんぽく座」を制作します。また、会期中には人工衛星の画像を元に制作された「いばらきけんぽく座」と共に、反射器の実物や記録を常陸大宮市・旧美和中学校に展示します。
 「だいちの星座」は、上空約630キロの軌道を回るだいち2号から電波を放射して撮影。画像解析により、電波反射器の部分を星のように白く浮き上がらせます。今回は撮影範囲が約50キロ四方と史上最大規模となっています。
だいちの星座プロジェクト
 今回「星」(反射器)を設置したのは、茨城大学日立キャンパス(日立市)、さくら宇宙公園(高萩市)、雨情の里スポーツ広場(北茨城市)、白羽スポーツ広場(常陸太田市)、旧美和中学校(常陸大宮市)、旧上岡小学校(大子町)。事前に作成した約90センチ四方のパイプの枠に金網を張った電波反射器を設置。その他、アルミ箔を貼り詰めたポンチョを着たり、オリンピックを応援するアルミ箔板を掲げたりして、だいち2号が県北上空に最接近する午前11時43分を待ちました。
 茨城大学日立キャンパスでは、衛星が撮影場所に近づくとカウントダウンが始まり、役員が衛星の方位と高度を腕で指し示しました。旧美和中では、衛星から受信した電波が音に変換され、参加者が衛星の通過を耳で体感しました。高萩のさくら宇宙公園では、茨城大学のパラボラアンテナをバックに、参加者がアルミのポンチョを着て、撮影時には一斉に東の空を見上げました。高萩市内の小学生100人が将来の夢を書いたステンレス製の円柱12本も設置されました。6か所の会場で合計238名が星座の制作に参加しました。
 13日には、JAXAから撮影が成功したことが伝えられました。今後、映像の解析や編集を行い、県北エリアの画像全体を作成、1つの大きな星座になったものを作品として完成させます。完成した作品は9月17日~11月20日の芸術祭期間中、旧美和中に展示されます。同時に、手作りの電波反射器や制作過程を記録したドキュメント映像も併せて紹介されます。
参考:だいちの星座プロジェクトhttp://www.daichinoseiza.info/