常陸多賀商店街の作家、茨城新聞で紹介
県北芸術祭の開幕まであと4日。常陸多賀の商店街は、8組のアーティストが地元住民とのコラボで、創作活動に励んでいます。
街中を温かく優しい毛糸で包む力石咲さん。廃家電を斬新的な楽器に再生する和田永さん。県北の昔の町々を蘇らせる中崎透さん。架空の街でエコで楽しい広場を創造する藤浩志さん。地球の歴史と日立の歴史が交わる空間を紡ぐ松本美枝子さん。山中友子、塙山銀座、日立の忘れ去られた歴史に光を当てる加藤増田斎藤岩沢。絵画とビデオを融合させ日立の記憶を再現する松井靖果さん。商店街のベンチを創作のキャンパスに変える山本美希さん。
9月13日付けの茨城新聞では、力石さんと和田さんが紹介されました。
県北芸術祭盛り上げ、作品作りに住民協力
(茨城新聞 2016/9/13)
商店街、ニットでくるむ
17日の「茨城県北芸術祭」開幕を控え、住民らが作品づくりの手助けやPRなどを行い、イベントの盛り上げに一役買っている。日立市多賀地区で10日に開かれた「よかっぺまつり」では、来場者や地元住民サポーターらが参加アーティストの力石咲さんとともに、常陸多賀駅や多賀市民プラザ周辺の街路樹や花壇、手すりなどをニットで包んだほか、家電製品で電子楽器を制作するアーティスト・和田永さんのサポーターは、来場者に楽器演奏体験を楽しんでもらうなどして、芸術祭への来場を呼び掛けた。

常陸多賀駅前商店街全体をニットでくるむ「ニット・インベーダーin日立」を計画するハイパーニットクリエイター・力石さんのプロジェクトは、同駅から国道6号までの直線約600メートル区間にある建造物などをオレンジ色にし、カラフルなまちへと変化させていく。
制作は8日、駅前から始まり「よかっぺまつり」に合わせて、ネットや口コミで市民らに制作協力を呼び掛けた。水戸市内から参加した茨城高校1年の青山陽佳里さんは「知人の誘いで参加した。普段から自宅で編み物をしているが、自分の作品も見てもらえるので良い経験になる」と笑顔で話した。
芸術祭期間中もワークショップを開催し、作品を拡張させていく意向の力石さんは「常陸多賀のまちを少しずつニットでインベイジョン(侵略)していく。こつこつとサポーターと一緒に作業を進め、まちが非日常の姿になることで、気付きにつながればいい」としている。

一方、家電製品を電子楽器に改造する和田さんの地元サポーター「ニコスラボin日立」はメンバーの鈴木聡さんや鷲見倫一さん、住谷美紀さんらが8月6日から古家電を回収。9月10日までにブラウン管テレビ40台、ラジカセ15台、扇風機5台を集めた。まつり会場では電子楽器の体験演奏も行われた。
扇風機を使った楽器を制作中の鷲見さんは「羽根が速く回ると高い音、遅いと低い音に変化する。モーターの調整が難しいが、音の種類を増やしたい」と意気込んでいる。11月19日には、これらの電子楽器を使って市民参加型のコンサートを日立シビックセンター新都市広場やマーブルホールで開催する予定だ。

県北芸術祭は17日から11月20日の65日間、県北6市町32会場で開かれ、作品数は約100点となる。

常陸多賀の街は住民とアーティストの協働作業場に!
常陸多賀の街は住民とアーティストの協働作業場に!