落ちてきた空
高萩市高戸海岸には隣接位置にある前浜海岸と小浜海岸で3作品が鑑賞できますので、巡回してきました。
まず前浜海岸は、ビーチバレー試合会場として有名な砂浜で、広々と広がった砂浜が特徴です。作品を鑑賞しながら、広い砂浜を散策してみるというのも面白いです。

最初の作品は、イリア&エミリア・カバコフの「落ちてきた空」で、広々と広がる前浜海岸の砂浜に、空を描いた長方形の壁の角が突き刺さった形で展示されて居ます。作品の前にある英語と日本語の解説文によれば、「この空のかけらは、激しいハリケーンによって海岸に落ちてきて、その角は地面に1.5メートルの深さに突き刺さって居ました。・・・・」とあり一瞬どきっとしますが、後半に空の様々な情景が描かれた天井や部屋の壁のある建物が、激しい嵐で吹き飛ばされたものだとの説明で、作品の意味も納得しました。実際に有った話なのか、架空の話かは定かでは有りませんが、私は童話の「星の王子さま」を読んでいるような、感じがしました。
落ちてきた空
「この空のかけら(This scrap of “sky”)」が、前浜海岸の砂浜に突き刺さって居るのを見るだけで、何とも言えない大地と自然との雄大な関わり合いを実感できるような気がします。私が訪れた日は青空が見え薄日の差すお天気でしたが、「青い空のかけら」と遠くに見える青い海、青空がとても良く合って居ました。遠くから見ても、近くから見ても楽しい感じがするする作品です。
【鑑賞記・写真:星川 雄】

B-05 P-88 イリア&エミリア・カバロフ(落ちてきた空)
高萩市高戸海岸(前浜):高萩市高戸
雄大な海を背景に空が砂浜に突き刺さるイリヤ&エミリア・カバコフの《落ちてきた空》。その解説文を読むと「昔、ある航空マニアの、部屋全体に空の絵の描かれていた建物が、台風によって吹き飛ばされた」とあります。本当にそのような人物がいたのかどうか? その台風によって吹き飛ばされた部屋の一部が海岸に落ちてきたのは本当の話なのか?・・・と疑問は尽きません。それが真実であれ作り話であれ、この作品は、不思議なストーリーの余韻と共に、私たちの生きる星の大地と海洋、大気の流れのダイナミクスを、美しい風景の中で感じさせてくれます。