ノアのバス(髙松良一)
シビックセンターの日立駅側のマーブルホールへの階段の近くに、ちょっと変わった日立電鉄のバスがおかれています。
車内にはウサギ、ロシアリクガメ、モルモット、セキセイインコ、レースポーリッシュ(ポーランド原産のニワトリ:撮影されているのはこれ)などの動物がいてびっくりさせられます。植物としてはバスの周りや天井、それに車内にもいろいろなものが植えられています。植栽されているのは日立市に自生する植物だそうです。
作者の意図としては、海から山に逃げる動植物を乗せた「ノアの方舟」をイメージし、自然と人間の共生を主張しているとのことです。
最近では人間社会が、野生の動植物の生きる環境を壊しつつあり、全国各地で頻発している熊や猿の被害なども彼らの生きる環境を奪った人間の責任ともいえます。もともと動物たちに言わせれば、後から来たのは人間じゃないかと言いたいのだと思います。植物環境も同じです。
この作品によって、何とか彼らと共生できないか?いや共生しなくてはならないと考えさせられます。
(鑑賞記・写真:高松 良一)
ノアのバス(髙松良一)
テア・マキパー
1973年フィンランド生まれ/フィンランド・ドイツ在住
人間と環境の関係性を問う創作活動を世界各地で行っている。大規模なインスタレーションを、水辺や大地など主に屋外で展開。近年は、ネットインフラをテーマとした《Business Hotspot》をオーストラリアのケープ・ル・グランド国立公園で企画。2006年、アーカスプロジェクト参加アーティストとして茨城県内に滞在。芸術祭では、県北地域の社会環境についてのリサーチに基づき、バスを使った大規模な屋外プロジェクト「ノアのバス」を制作しました。

ノアのバス(髙松良一

A-11 P63 ティア・マキパー(ノアのバス)
日立シビックセンター新都市広場:日立市幸町1-21-1