御岩神杜の蜃気楼(森山 茜)
御岩神社の「社の蜃気楼」を見に行く。「常陸国風土記」に紹介されているこの神社は、古代から続く山岳信仰の中心であったが、近年は新しいパワースポットとして若い世代にも人気を集めている。鳥居を潜って間もなく、樹齢600年を超える御神木・三本杉の生命力に圧倒される。

御岩神杜の蜃気楼(森山 茜)
10分程度登ると、御岩神社の本殿に着く。神社の左手の杉木立の中に、森山茜さんの作品「杜の蜃気楼」が展示されている。素材は極薄のオーロラフィルムで、三角や四角の小片を編むように繋ぎ合わせ、10メートルほどの横断幕のように見えるが、近くまで寄ってみると大きな四角柱を横にしたよう。個々のフィルムの小片が微かな風にも揺れて違った色に光り、鮮やかなグラデーションを見せている。さながら、宇宙からの使者が降り立った乗り物のようにも見える。
神域の中に現れた非日常の造形物は一瞬、我々を不思議な世界に誘ってくれる。今回、作者の森山茜さんが現地取材を受けていた。「見た人にどんな受け止め方をされるかも楽しみ」とのことだった。
御岩神杜の蜃気楼(森山 茜)
(鑑賞記・写真 長谷川孝)
A-15 P65 御岩神杜の蜃気楼(森山 茜)
御岩神社:日立市入四間町752