岩崎秀雄+metaPhorest
旧常陸太田市自然休養村管理センターに行って来ました。
この作品が展示されている日本間に上がるとそこには、それぞれの前面にディスプレイが付いた2つの祭壇らしき架台が設置され、その上には、中に意味不明な小物を入れた透明なガラス瓶が1つずつ載せてありました。中には人工細胞や発酵微生物に関係した研究道具や微生物が入っていました。
岩崎秀雄+metaPhorest
祭壇の前に置かれた小冊子「祈り」を開いて見ると、納豆製造に関する一文があり、「納豆菌は真空や熱湯でも死滅しない生命力の強い生物で、納豆の製法においては、こうした納豆菌の性質を利用し、煮沸により藁に付着している微生物を死滅させることで納豆菌だけを大豆の上で増殖させることが出来る」との記述がありました。
この作品は、このような発酵微生物やその他研究対象となった人工細胞を一つの生命と考え、これらを慰霊するための空間を一つの芸術作品として表現したものです。

岩崎秀雄+metaPhorest
このような思いに賛同した地元の方々の協力で、このたび市内里美地区に、人工細胞と発酵微生物の慰霊碑が恒久設置されたとのことです。
なお、奥の和室では、本テーマに関するインタビューを収録したビデオ映像がスクリーンに連続して映し出され、「生命とは何か」などの問いかけに対する人工細胞関係者の考え方や、地元の発酵・醸造・石材・慰霊碑関係者の思いなどを視聴することが出来ます。
(鑑賞記・写真 宮垣久典)

D-06 P130 岩崎秀雄+metaPhorest(aPrayer まだ見ぬつくられしものたちの慰霊)
旧自然休養村管理センター:常陸太田市増井町1794