ヴァイド・インフラ
旧常陸太田市自然休養村管理センターで、新しい分野を切り開こうとする芸術作品を見てきました。
作品名の「ヴァイド・インフラ」とは、ラテン語で「下を見よ」という意味で、世界をボトムアップもしくはミクロな視点から捉え直そうとするアプローチを表現しています。
この作品は、県北地域の産業の一つである納豆製造に欠かせない納豆菌に着目して、これから今まで存在しなかった素材を作ろうとする実験プロセスから始まっています。
まず、この作品の展示場に足を踏み入れるとまず目に入るのは、右手の大きなスクリーンです。スクリーンには納豆から納豆菌を取り出し、新しい素材である「納豆樹脂を作る実験プロセス」の記録、それを使って「3Dプリンタで構造体を制作するプロセス」の記録、そして最後に、「そのオブジェがやがて風化し自然界に戻るプロセス」(フィクション)がドキュメンタリー風に繰り返し映像で流されており、これが一つの作品になっています。
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さらに奥に進むと、そこは台所か化学実験室のような部屋があり、そのところどころに上記の納豆樹脂を使い、3Dプリンタで制作した造形作品がガラスケースに収めて陳列されており、なにか異様な雰囲気を醸し出していました。
(鑑賞記・写真 宮垣久典)

D-08 P131 ヴァイド・インフラ
旧自然休養村管理センター:常陸太田市増井町1794