村上史明(風景幻灯機)
日立駅前の中央広場から駅構内に入ると、この芸術祭でコンコースの壁面は虹色のカッティングシートで覆われて色鮮やかな空間に入った気分になる。ここ日立駅は、2011年大震災のとき日立市出身の世界的な建築家の妹島和世さんのデザイン監修により建て替えられ、国際的な鉄道デザインコンペで、2014年度ブルネル賞を受賞している。
コンコースを進むと右手に改札口があり、さらに進むと正面右手には、太平洋が全面に広がる絶景が見渡せるカフェーがある。そのカフェーの入り口の前に、一台の望遠鏡が置かれている。
村上史明(風景幻灯機)
この日は曇り空だったが海の水平線はくっきり見えている。海に向かっている望遠鏡をのぞくと大海原が広がる。不思議なことに空はよく晴れている。そして海浜の自動車道には、なんと牛や馬が歩いているではないか。しばらくすると上の方から人の手が下りてきて、海水で手を洗い、・・・。さて、それからは見てのお楽しみだ。
望遠鏡ののぞき口にスマホのレンズを当てて写真を撮ってみた。
台座のところには「風景幻灯機」と書かれている。制作者はテクノロジーと芸術の関係性をテーマに作品を発表している村上史明筑波大学芸術系総合造形領域助教授である。
(鑑賞記・写真 久保裕)
A-05 P60村上史明(風景幻灯機)
JR日立駅:日立市幸町1-1-1