米谷健+ジュリア(クリスタルパレス)
日立シビックセンターの地下1階には、科学館とプラネタリウムが見られる天球劇場へ、エレベータで上がる入り口がある。地下に降りる階段の裏側に部屋があり、扉を開けると黒幕で仕切られたスタジオに入る。
部屋には大小のシャンデリアが天井からぶら下がっている。緑色に光っているのはウランガラス。人体には害はなく、ワイングラスにも使われているそうだ。
シャンデリアは原子力発電所を稼働している国の数だけあり、その大きさは各国の原子力で発電している量に比例している。日本の産業発展と高度成長を支えてきたこのエネルギーで美しく輝いているが、現在、県北の地域で直面している諸問題を考えさせる意義のある作品だ。(フランスを表現したシャンデリアは今回出品されていません)
米谷健+ジュリア(クリスタルパレス)
もう一つの部屋に入って行くと、3つの小さなガラスのカプセルの中でオルゴールが奏でる「小さな世界」のメロディーに合わせて、妖精が光に包まれながら回転している。作品はディズニーの「3つの願い」から着想を得て制作されている。妖精の羽は、福島第一原子力発電所の事故により放射能汚染の影響を受けた福島県広野町で採取された小蝶(ヤマトシジミ)の羽だそうだ。
この作品は「われわれは未来に何を願うべきなのか」という作家の問いかけでもある。
(鑑賞記・写真 久保裕)
A-06 P60 米谷健+ジュリア(クリスタルパレス・万原子力発電国産業製作品大博覧会)
日立シビックセンター:日立市幸町1-21-1